2025年2月号
今号のみどころ
今回の特集は、夢宙のすえっちが、ドミニカ共和国を訪問したレポートです。インクルーシブ教育実践校での様子など、日本にいては気づかないことを伝えています。そして、インクルと言えば! 私たちは夢宙総出の一大イベント・インクルーシブ教育セミナーを開催しました~! 「ともに学び、ともに生きる教育」という本質的なテーマでありながら、最高の演出で、めっちゃ楽しい一日となりました。
他にも、続々。優生保護法被害への補償が法律になったこと。地域の人々と作り上げた、種目からバリアフリーなサキシマ運動会。自立生活に向けて一歩前進している「あの人」! 被災地支援イベント“ポジキャン”がリニューアルして大盛り上がりした「童夢KANSAIフェスティバル」・・・。
夢宙の活動最前線を、お熱いうちに、ぜひどうぞ!
You☆ゆう☆ネット 2025年2月号(Vol.55)
KSKS 第三種郵便物承認 通巻7736号 2025年2月28日発行
自立生活夢宙センター
■表紙(1ページ)
題字:KSKS You☆ゆう☆ネット
~自立生活夢宙センターの“いま”と元気をお届けする つながり★通信~
イラスト:夢宙センター理事長・平下耕三(社長)が微笑んでいる。
もくじ
特集!ドミニカ共和国訪問の報告・・・2
~地域生活の実現へ向けて~大阪市オールラウンド交渉・・・4
優生保護法問題の全面解決へ・・・5
インクルーシブ劇団 夢屋公演!・・・6
童夢KANSAIフェスティバル・・・7
第3回サキシマ大運動会に参加!大はしゃぎ!!そして、大奮闘!!・・・8
インクルーシブ教育セミナー・・・9
南港光小学校すごろく交流会・・・10
花園アクション!~誰もが楽しめるラグビー場へ~・・・11
共生社会フォーラムin大阪2024・・・12
居楽家ごりらでジャマイカナイト!・・・12
居楽家ごりら1周年記念 ごりフェス開催・・・13
レッドバロン!自立生活起動準備中!・・・14
生活介護すぺ~すしゃとる 今年の目標!!・・・15
自立生活夢宙センター
■2~3ページ
タイトル:特集!ドミニカ共和国訪問の報告♪
みなさんはドミニカ共和国という国を聞いたことがありますか?
野球が強い国かな?という印象をもつ方もいると思います。2024年アメリカ大リーグで大活躍のドジャース大谷翔平選手の同僚、テオスカー・ヘルナンデス選手もドミニカ共和国出身です。そのドミニカ共和国にJICAが日本から障害に関する専門家としてDPI副議長の尾上浩二氏を招きました。私は尾上氏のヘルパーとして行ってきました。
写真:「ドミニカ共和国の位置を示している地図」
尾上氏は車イスユーザーです。移動は全て車です。
日本ならリフト付き車両がありますがドミニカ共和国ではスロープを2つ並べてのります。リフト付き車両は故障してしまうと修理するのが大変だからです。
写真:「尾上氏がスロープを使い、車に乗り込む時の様子」
尾上氏の仕事は、ドミニカ共和国の障害者は何に困っていて日本(JICA)として何を支援できるかを調べることでした。
写真:「JICAドミニカ共和国事務所の会議室で政府関係者や現地の当事者と話し合い」。12人が机の周りにいる。前方にスクリーンがある。
滞在中に「こどもの家」というインクルーシブ教育をしている学校にも行ってきました。
子供たちは元気いっぱいで、聴覚障害や視覚障害を持つ子供も、健常児と一緒に学校で学んでいました。
写真:「みんなが過ごしやすい町」というテーマでブロックとパソコンをつないで聴覚障害をもつ子供と健常児が授業に参加している。
まとめ
ヘルパー制度がまだ整っていない国がほとんどで、日本の状況は特別だということ。ドミニカ共和国にある大きなショッピングモールなどにも多目的トイレはあるにはあるが、鍵がかかっていてすぐには使えなかったこと。日本にいては気づかなかったこととして、政府の仕組みや教育がドミニカ共和国とは全然ちがうということを学びました。
多くの「日本でのあたりまえ」が他の国ではあたりまえではないことに気づきました。
担当:陶延(すえっち)
■4ページ
~地域生活の実現へ向けて~
大阪市オールラウンド交渉
2024年12月3日・4日に「大阪市立天王寺区民センターにて、大阪市と「オールラウンド交渉」が行われました。
“障害者の自立と完全参加を目指す大阪連絡会議(以下「障大連」)”をはじめとする、大阪の障害者団体が集まり、大阪市と交渉する場に臨みました。
写真:「障大連の古田議長をはじめ障害団体の皆さん」 会場に大勢が参加している。
2024年度からの報酬改定に伴い、生活介護の1時間刻みの報酬単価の導入や、グループホームの世話人配置基準や、障害支援区分単価の切り下げなど、報酬体系そのものが大きく変更され、障害当事者の地域生活に大きな影響を及ぼしました。
写真:「交渉の様子①」 会場の後ろから交渉の様子。
2020年から始まったコロナ禍は一旦鎮静し、一昨年5月に感染症法での位置付けが「5類」に移行したものの、感染の波は続いており、基礎疾患等がある障害者が優先的に入院できる仕組みや、院内での介護が健常者と同じレベルで適切に受けられるような準備も必要となります。
写真:角度を少し斜めに変えて、会場の後ろから交渉の様子。前方にzoomのスクリーンがある。
また、各地域で8050問題や生活困難事例がますます増えており、地域生活支援拠点の強化や重度障害者等の受け皿、相談支援事業所の基盤強化など、今後の地域移行の推進、拠点機能の強化に向けて一層の基盤強化策が求められています。
その他、「旧優生保護法による強制不妊手術被害に対しての一時金支給の問題」や、「インクルーシブ教育の推進」「無人駅拡大問題への対応」など、大阪市との交渉にあたり課題は山積みでした。
誇りと尊厳を持って、障害当事者が社会を構成する一員として、“当たり前”に生きてゆける地域を作るために、今後も声を届けていきたいと思います!!
写真:「交渉の様子③」 会場は満員。
写真:「大阪市職員と机を対にしての交渉の様子」 左側に大阪市役所員、右側に障害者団体。
担当:西山(黒夢)
■5ページ
優生保護法問題の全面解決へ
7月3日、最高裁は旧優生保護法は憲法違反であること、国に責任があることを認めました。しかしこれで終わりではありません。一人でも多くの被害者に補償を届けられるように、夢宙センターは、おおさか旧優生保護法を問うネットワークの一員として活動を続けています。
写真:「大阪市に要望を届けています!」 車イスユーザーがマイクを持ち、話している。
9月には大阪府知事あてに、優生保護法問題の全面解決に向けた要求書を提出しました。大阪府下で優生手術を強いられた被害者は少なくとも1234人とされており、そのうち一時金の申請につながったのは4%ほどにすぎません。そのため、知事の謝罪、高齢者・障害者施設、医療機関などへの周知、個人記録の調査や個別通知、相談体制の整備などを求めています。
また、府議会にも陳情書を提出し、更に各党を回ってこの問題の重要性や被害者は高齢で時間がないことを直接伝え、府への働きかけを求めました。
そして、強制不妊手術を受けた人に1500万円、配偶者に500万円、障害を理由とした中絶手術を受けた人に200万円を支給する補償法が1月から施行されることになり、配偶者や遺族、中絶被害者への周知、相談の充実を府に求めました。
こうした要望の結果、大阪府吉村知事は定例記者会見で「大阪府としても、法を執行したことは間違っていたと思います。被害を受けた方々に謝罪を申し上げます」と述べました。聞いていると記者会見だからかもしれませんが、原稿を読みながら制度の説明をしている感じで謝罪の気持ちがこもっていないように思いました。私たちは聴覚障害者団体とともに、引き続き原告に対して対面で謝罪することを要望していきます。
写真:「大阪市との交渉の会場は満員!」
1月14日、「優生保護法問題の全面解決へ~国の謝罪と補償をすべての被害者にとどけよう!~」のテーマで、衆議院議員第一会館の会場とオンラインで行われました。夢宙のメンバーも大阪の視聴会場や、それぞれの場で10人以上が視聴しました。ろう者は子どもは一人に制限され、二人目は中絶手術をさせられた人が多いこと、精神障害者では強制不妊手術の被害者は多いはずなのに、原告の中にいないのは偏見や差別が強いからであるといった話がありました。新しく動き出しているサポート弁護士の仕組みの活用や様々な方法による周知を行い、全ての被害者に補償を届けることを確認する時間となりました。
5月には優生保護法被害について広く周知し、被害者の掘り起こしにつなげることを目的として、映画上映やシンポジウムを企画しています。詳細は決まり次第チラシなどでお知らせしますが、大阪を中心にたくさんの人に集まってもらいたいと思っています。私たちは優生思想に基づく差別がなくなるように活動を続けていきます。
写真:「1.14院内集会に大阪会場から参加。議員や原告さんが並ぶ、zoom画面」
担当:岸本(おけいはん)
■6ページ
インクルーシブ劇団 夢屋公演!
2024年12月7日(土) 「第32回住吉・住之江 じんけんのつどい」から劇団夢屋に依頼があり、【妖怪バリヤーをやっつけろ!】を公演してきました!
コロナ禍以降、劇団夢屋は2チームに分かれ様々な地域や場所で公演を行ってきましたが、今回のチームは、2023年度に夢屋に加わった新メンバーの、チャン役:チョッキ、妖怪バリヤー役:おけいはん、フラット役:ニック&ジェッタというフレッシュな!?メンバーで劇を公演しました。
写真:「公演前に円陣を組むメンバー」
昨年、地域の小学校でニックが自身のご当地ヒーロー「ニックファイヤー」として出演した際は、本人の高次脳機能障害からくる言語障害でうまくセリフが言えないことがありました。そのため、予め収録した音声に動きをあてて演技をしていましたが、今回フラットの台詞は、相方のジェッタのサポートもあって、リアルな演技を披露することができました!
写真:「チョッキ・ジェッタ・ニックで舞台にいる」
写真:「まぁくん・キッド・おけいはんがいじめっ子を連行していく」
劇が終わった後は、インクルーシブ劇団として大切に取り組んでいる、誰もが楽しめる演劇について出演者全員でお話をさせてもらいました。劇を見に来ていたちゃんさんにも舞台に上がってもらい、夢屋や妖怪バリヤーをやっつけろ!について熱く語ってもらいました。急な無茶ブリでしたが、ありがとうございました!
写真:「舞台に上がって話すちゃんさん」
写真:「舞台上に並んで話をする出演者7人」
今回の公演にお越しの学校関係者の方々にも、とても興味を持っていただけたので、次につながっていくと思います。
どんな障害があっても、ともに楽しめる舞台をめざし、これからも頑張っていきたいと思います!
担当:馬場(チョッキ)
■7ページ
童夢KANSAIフェスティバル
毎年11月23日は、【被災地障害者⇆関西ポジティブ生活文化交流祭】を長居公園の自由広場で開催をしていました。2011年の東日本大震災で被災された障害者支援としてスタート!大阪の障害者団体が毎年主となって行っているお祭りで、東北や熊本地震で被災された仲間を毎年呼んで、「震災を忘れない」、「支援から繋がった人たちとの同窓会」として毎年楽しまれているイベントでした。
今年からは、新たに実行委員会を立ち上げ、再出発をしました!
名称を新たに、「童夢KANSAIフェスティバル」に変え、障害者や被災地支援はもちろん、子どもや外国籍の方、大阪プロレスや企業、様々な他事業者がごちゃ混ぜに集まって行う、インクルーシブなお祭りに生まれ変わりました。
写真:「ドリンクを子どもに渡す」 スタッフの座るテントに、子どもたちが集まっている。
今年のテーマは「子ども」、放課後等デイサービスや地域の子ども食堂、当日家族で遊びに来てくれた子ども達が、より楽しんでもらえるように、DyDo(ダイドードリンコ株式会社)よりドリンク500本を提供して頂き、プレゼントに!また、設置されたうんちドームの前には、ずらりと長蛇の列ができていて、子ども達はとても楽しんでくれていました!
写真:「うんちドームの前に並ぶ子どもたち」
今年も童夢KANSAIフェスティバル会場の真ん中で、大阪プロレスさんに、プロレス&プロレス教室を開催して頂きました!!
大阪プロレスファンの方々や初めてプロレスを見る方など、いろんな人が、一体になって楽しんでいたのがとても良かったです!ゼウス社長の心遣いもあり、車いすでもよりプロレスを見やすく、誰もがともに楽しめる最高の試合になりました!
写真:「リングと観客」 プロレスのリングを大勢の観客が囲んでいる。
写真:「プロレス試合の様子」 リングの上で選手が戦っている。
夢宙センターは、去年同様フランクフルトを販売!ですが、今年は一癖も二癖も違うお店になりました!2023年10月に夢宙センターの事業でオープンした居楽家ごりらは、住之江地域の高校とも同じテント内で販売のコラボをしました。ごりらからは、フレンチトーストを出し、学生達はチョコバナナとチョコイチゴを販売していました!
テントは人が多くギューギューで大変でしたが、いい天気ってこともあり、すべて完売で終わることができました!!
写真:「夢宙・ごりら・高校ブース」 テントで販売をしている様子。
2025年も、次回の童夢KANSAIフェスティバル開催に向け、動きだしています!
今年はどんなごちゃ混ぜなお祭りになるのか・・・!? 楽しみですね!!
担当:馬場(チョッキ)
■8ページ
第3回サキシマ大運動会に参加!
大はしゃぎ!!そして大奮闘!
2024年10月19日(土)、住之江区の南港地域にある森ノ宮医療大学体育館をお借りして地域の運動会を開催し、夢宙センターからも毎年恒例の大人数で参加しました!今回、夢宙メンバーの参加も3回目となるのですが、どんどん進化しています。企画会議の段階から障害当事者が参加させてもらい、プログラムの種目の改善や休憩のとり方など細部にまで工夫を加え、誰もが安心して楽しむことができ、しかも白熱するような運動会にするにはどうしたらいいか、その過程においても更にインクルーシブなものになるように人々との対話を重ねて本番を迎えました。
写真:「玉入れの様子」 玉入れを楽しむちゃんさんとトミー。
写真:「玉入れの様子」 当事者、健常者が一緒になって玉入れのかごを狙っている。
写真:「座・ふわふわバレーボールの様子」 バレーボールのネット前に4~5人が、ボールを待ち構えている。
写真:「おしりリレーのダンドリを準備中!」 リレー参加者が座り、介助者が立っている。
プログラムは、らじねぇさんとのラジオ体操から始まり、バックスロー玉入れ、座・ふわふわバレーボール、サキシマ〇×クイズ、お昼からはボッチャ、スローバドミントン、おしりリレーの順に競い合いました。
課題もまだまだありますが、一昨年より昨年、昨年よりも今年と改善を重ねてきただけあって、参加者の皆さんが全力で笑いあり汗ありで楽しめました!日頃から地域の人、大学生、企業や事業所やNPOの人たちとのつながりを深めてきているので、どんな風にサポートしあえれば楽しめるのかがわかってきました。そして当事者の強みなどにも気づいてもらえたら、もうすっかり仲良くなって、今後の活動の広がりはより面白さを増すのです!!そして一緒に身体を動かすことはやはり楽しいし、運動会への積極的な参加を幼少期にあきらめざるを得なかった夢宙メンバーの青春を取り戻したようないきいきとした表情が印象的でした。これからも地域の人ともっと仲良くなって、更に住之江のまちを盛り上げていきたいと思います!Lead on!
写真:「今回の運動会のチラシ」 チラシのタイトルは、第3回サキシマ meets 大運動会!!
写真:「運動会の最後にチームで集合写真。ポーズは、すまいる!」 両手を顔の横や胸元で左右に広げるポーズをしている。
担当:内田(トミー)
■9ページ
インクルーシブ教育セミナー
2025年1月26日(日) 舞昆ホール(住之江区民ホール)にて、表題のセミナー(文字通訳、手話通訳、資料のテキストデータ提供有り)(参加者数は100名超)を開催しました。今回の企画は、インクルくるくるチームが中心となり、夢宙全体で企画し、考え、話し合いを重ね、準備し、当日を迎えました。そして小学校の授業の様に時間割りがあり、司会は日直と呼び、飾付けは書道の字(すぺ~すしゃとるメンバーの作品)を展示し、スタッフは赤白帽着用などで小学校をイメージし、休憩時間を給食の時間と称して、参加者に飴ちゃんをお配りしたりして、和やかな雰囲気のなか、有意義なセミナーとなりました。
写真:「学級目標(書道作品)」 “これから先もずっと明るく楽し共に歩む”と書かれている。
●1時間目の先生(講師) メインストリーム協会/鍛冶先生 南桜塚小学校/橋本校長先生の授業
写真:「左から講師の橋本先生 鍛治先生」 舞台の前に講師が2人いて、マイクを持って公演している。
鍛治氏からは世間一般で障害者のことが知られていなかったり、間違った解釈をされているのは小学校になる頃から多くの仲間は分離教育で育ってきており、お互いを知らないからであると考えている。『最初の分離は一生の分離の始まり』とインクルーシブ教育の必要性を話していただきました。
橋本校長先生からは『ともに学び、ともに生きる〜原学級保障をめざし続けて〜』をテーマに現在の支援に至るまでの経緯や、校長室を開放する等支援の工夫、「特別な場所は作らないけど、子供達には特別扱いはするよ」等、実際現場で起こったエピソード等を話して頂きました。鍛冶氏、橋本校長先生ありがとうございました。
●2時間目はそもそもインクルーシブ教育とは?(ファシリテーター・トミー)
という話や地域からの声や質疑応答が行われ、その中で発達障害がある娘さんを持つ親として、学校で迷惑をかけていないか?と心配してしまう事や、鍛治氏からは障害がある、なしに限らず、しんどいと思う子が置いてけぼりにならず、自分の思いを伝えられる環境作りが大事だ。との返答がありました。その後迷惑とは何か?をテーマにグループワークが行われました。
写真:「発言する ちゃん」 赤白帽をかぶり、手にスピーチ原稿をもつ車いすユーザー。
インクルーシブ教育という内容ですが、それが地域での障害者の自立生活に繋がってるということ。子どもの頃から、人と繋がること、社会と繋がることが、障害あるなし関係なく大切だということ。“最初の分離は一生の分離"が今の社会で障害者などに対する差別、偏見の原因になっている。幼少期の人生のスタートからインクルーシブ教育によって、障害のある子も、障害のない子も双方にとって良い影響があり、自分のことしか考えない希薄な現代社会が、お互いを思いやれる心豊かな社会になっていけば、みんながwin winでハッピーになっていく。「共に学び、共に生きる教育」で、多様な人達を認めあい、助けあい、インクルーシブな社会になることを目指してこれからも活動していきたいと思っています。
写真:「最後は全体集合写真」 会場内で、展示物などと50名を超える人々。
担当:平下泰幸
■10ページ
南港小学校すごろく交流会
1月31日、南港光小学校ですごろく交流会をしました。
メンバーはまぁくん、チョッキ、ドインガー、あきら、イタリン、おけいはん、ドカベン、亜種、ちゅー太郎、ミミさん、よめぼう、Qooちゃん、はやぶの計13人の大所帯!
2年生と一緒に3限目と4限目に交流をして、その後、給食を食べました。
交流内容としては、6人4グループ+夢宙側2人~3人に分かれて、インクル人生すごろくで勉強しながら楽しみました。
チャンさんの誕生から小学生くらいまでの人生がわかるすごろくです。
主人公のチャンさんは、骨形成不全症によって骨が折れやすい障害をもっています。
それでも楽しく自立生活をしていることに、子供たちはすごろくで骨カードと友達カードを獲得しながら、とても驚いていました。
ゴールしてないチームもありましたが、みんなで楽しむ目的は、しっかり達成できたと思います。
感想
子供達はみんな優しかった。すごろくも楽しかったです。あきら
骨を書きたい子が沢山いて、骨を獲得したら班の子達が一斉に集まってきて可愛かった。
大の大人がずっと翻弄されてました(笑) はやぶ
前回の小学校より給食の量が多かった。ドインガー
写真:「すごろく中」 机を囲んで子どもたちとすごろくをしている。
写真:「生徒と交流する様子」 子どもたちと文字盤を使ってコミュニケーションをとっているまぁくん。
担当:河野(まぁくん)
■11ページ
花園アクション!~誰もが楽しめるラグビー場へ~
2024年10月12日のマスターズ花園で行なわれた 『レッドハリケーンズ大阪』対『花園近鉄ライナーズ』の試合で、沢山の車いすユーザーを募って、花園ラグビー場車いす席の問題提起をする活動を行いました。
写真:「南スタンドで観戦している様子」
●活動の経緯●
2024年6月からライナーズさんと東大阪の自立支援センターぱあとなぁを中心に、何度も打ち合わせを行う中で、花園ラグビー場の車いす席問題(混雑時に一緒に横並びでラグビー観戦できない)というこちらの困りごとにライナーズさんがご関心をお寄せいただき、一緒に改善策を考えてくださいました。立見席として使われている席を、新たに車いす席として活用できないかというアイデアを実現するには、「車いす利用者が席に入れないから立見席を活用する」という実績が必要です。当日、ぱあとなぁの地村さんの呼びかけに大阪と西宮から5団体合計70名(内、車いす30名)が集まりました。
●私たちの運動は、一歩前進!●
写真:「発起人の地村さんから挨拶」 みんなが円になって、話を聞いている。
当日、立見席を活用することは警備の問題や正式な許可をもらうまでに時間が足りず、今回は南スタンド前を使わせていただくことになりました。結果として立見席の車いす席利用という目標は達成できませんでしたが、ライナーズさんに車いすユーザーの観戦問題があることや、花園ラグビー場のスタッフの方々にどういった配慮が必要な方がいるのか(電動車いすの電源問題など)実際に姿を見せることで一歩前進できたと思います。
皆様ご協力、ありがとうございました。これからも、ぱあとなぁさんと切磋琢磨しながらプロラグビーチームとの活動を進めていきたいと思います。
写真:「マスターズ花園2024の看板前で5団体70名とレッドハリケーンズ、ライナーズさんで」 障害者団体と選手たちとの集合写真。
担当:町田(ドカベン)
■12ページ
共生社会フォーラムin大阪2024
2024年11月12日、13日の2日間。
夢宙センターのある住之江区オスカードリームにて【共生社会フォーラムin大阪2024】が開催されました。このフォーラムは厚生労働省が主催し、公益財団法人「糸賀一雄記念財団」とOSAKAIL7メンバー(自立生活センター)が実施するもので、障害をはじめとする生きづらさの有無によって分け隔てられることなく、「共生社会」を実現する為に、参加される方々が所属や社会へ向けて普及啓発をしていく人材の養成研修を目的としています。
全国各地から約150名ほどの参加があり、
表現活動として【ONETRIBE】のパフォーマンスや、「認定NPO法人抱僕」理事長・奥田氏の基調講演などを題材にディスカッションをしました。
写真:「共生社会フォーラムの運営委員のみなさん」 2階から1階を撮影した集合写真。
写真:「ワントライブのダンスパフォーマンス」
居楽家ごりらでジャマイカナイト!
2025年1月11日(土)居楽家ごりらにてリンコップジャジャさん主催のジャマイカナイトを開催!
ジャマイカでの障がい者支援として現地の当事者が作製した、さをり織りや装飾品等の販売やジャマイカ人のスゼットさんによるパトワ語紹介、LINK UP JAJAの代表の永村さんが行うジャマイカ支援の活動報告が行われました!
その後ジャマイカと言えば…という事でレゲエライブで盛り上がりました。
MAREIさんRAS TAMANOさんによるサウンドや演奏。
最後には BUN BUN thc MCさんに歌って頂きました!当日は多くの方が参加され大盛況でした。
写真:「NPO法人リンコップジャジャさんとコラボ」 ジャマイカナイトのチラシ
写真:「レゲエライブで大盛り上がり!」 ごりらで食事や音楽を楽しんでいる様子。
担当:菊池(じん)
■13ページ
居楽家ごりら1周年記念ごりフェス開催!!
写真:ゴリラの看板
2023年10月24日にオープンした居楽家ごりらもおかげさまで無事1周年を迎えることができました!
居楽家ごりらをオープンする前は、地域に受け入れてもらえるのか不安でもありました。が、夢宙センターをよく知るCILの皆様はもちろん、食堂、居酒屋をしていると聞きつけてきてくださる方、車椅子で入店できると聞いてわざわざ他県から来てくださる方など今まで出会うことがなかった車椅子ユーザーの方たちとも新しく出会うことができました。そして上層階がホテルという好立地なため、ホテルに長期滞在している出張の方がオープンしている日は、毎回のように来てくださったり、同じビル内にスポーツジムやダンススクールがあるので毎週決まった曜日に来てくれる常連さんができたりと、この1年で本当にたくさんの方たちと知り合えました。
今までも夢宙センターは、地域交流を大事に活動していましたが、実際地域の会館などはなかなか車椅子が入ることが難しく、大きいイベント以外での交流ができていませんでした。地域の方々からも、借りることができる場所が少ないことが困りごととしてあげられていました。そこで開店前のごりらを使って、おりがみ教室やボッチャ大会などを開催し、生活介護すぺ~すしゃとるのメンバー、夢宙センターのスタッフと地域のおばさま方とが密に交流できるようになりました。こんなふうに、ごりらがあることで、いろんな業種の方と新しい出会いがあり、縁をつないでいけてます。障害の有無に関係なく、住之江区の方々の居場所に、少しでもなれたら幸いです。
10月26日は、そんなお世話になった皆様に感謝の気持ちを込めて1周年記念の「ごりフェス」を開催しました! 1階アトリウムでは出店を出して縁日風に。その横にステージを作り、1日を通していろんな方に出ていただきました! しゃとるのダンスチームのステージや、地域のバンドの演奏や、ラジ姉のラジオ体操など行い、最後は風船太郎にも来てもらってバルーンショーをしてもらいました!
イベントは大盛り上がりで子どもたちからおじいちゃんおばあちゃんまで楽しんでいただけました!またボッチャなどで関わっている地域の方がボランティアでフェスを手伝ってくださり、地域の深い繋がりを改めて感じさせてもらう機会となりました。2年目も変わらず地域の皆様の居場所となり、1年目以上に住之江区を盛り上げて、住之江区が繋がっていくお手伝いができたらなと思います!
写真:「ごりらの壁画」 社長似のごりらがビールを掲げている絵。
写真:「にぎわう縁日」 縁日で子どもたちが風船を取ろうと群がっている。
写真:「大繁盛のごりフェス」 満員の店内の様子。料理を囲んで賑わっている。
担当:山越(ハニー)
■14ページ
レッドバロン!自立生活起動準備中
新しい仲間が増える予感がしている今日このごろです。比嘉由隆さんという男性が、自立(一人暮らし)に向けて前進しています。夢宙センターでのぴっとネームは『バロン』といいます。ぴっとネームの由来は、バイク好きで昔バイクに乗っていたということもあり、バイク屋さんのレッドバロンや、特撮ものにレッドバロンというロボットがいるのでそれとも紐づけして名づけられました。普段は平野区の更生療育センターでリハビリのトレーニングをされています。住之江区での一人暮らしを目指していて、それに向けて自立生活夢宙センターの体験室を利用しながら宿泊体験を行い、一緒に様々なイベントにも参加されています。
写真:「お好み焼きができるのを待つ様子」 お好み焼きを焼いてくれているのを見ているバロンとチョッキ。
10月のなんばおにごっこや11月の童夢KANSAIフェスティバルなどのイベントにも参加されました。久しぶりのイベント参加ということもあり、本人も童心に返ったように楽しまれていました。12月からは宿泊体験が始まり、自己選択・自己決定を行い有意義な時間を過ごしました。
写真:「オセロの対戦をしている様子」 生活介護すぺ~すしゃとるのメンバーとともに。
生活介護すぺ~すしゃとるのメンバーとの交流のオセロ対決も白熱されていました。顔なじみも多いこともあって和やかに交流されていました。あとは家探しも少しずつ始め、すぺ~すしゃとるのメンバーの自宅の見学も行いました。家探しの参考になったそうで、自分の理想の家のイメージが膨らんでいる様子でした。
写真:「家の見学をしている様子」 車いすユーザーのしゃとるメンバーの自宅を訪問。
2月にも1週間の宿泊体験の自立生活プログラム(ILP)があります。そこでいろんなヘルパーさんに介助に入ってもらい、長時間ヘルパーがいる環境に慣れてもらえたらなと思っています。一日でも早く、本人が自立をして自分らしい生活が送れるように支援していきます。 担当:松尾(Bすけ)
■15ページ
生活介護 すぺ~すしゃとる 今年の目標!!
生活介護すぺ~すしゃとるで活動するメンバーに今年の目標をインタビューしてみました。
メンバーの顔写真と一緒に掲載するのでどこかでお会いした際には目標の進捗をきっかけに交流してくださると嬉しいです。
まぁーくん
今年の目標は、ミニ四駆公式大会で優勝を目指す。
写真:右手を拳にして腕を上に上げて笑顔のまぁーくん。
のぼりん
60代になるので健康ともうひとつの目標を達成したいと思います。
写真:ボールを顎下に持ってカメラ目線ののぼりん。
岡ちゃん
笑顔で1年過ごす。
写真:食べ物を頬張る岡ちゃん。
市長
これ以上身体に無理のないように過ごしたい。
写真:右手を顔横に上げて笑顔の市長。
ゆうりん
健康で毎日楽しく過ごせますように。
写真:満面の笑顔のゆうりん
ぐっさん
今年中に体重を68kgにする。
写真:満面の笑顔のぐっさん
梅さん
今年も生き残ります。
写真:横向きに満面の笑顔の梅さん。
さなえ
見た目30代を目指す。
写真:顔の前でピースをして笑顔のさなえ。
てっちゃん
他府県に2回以上外出したい。
写真:カメラ目線で微笑むてっちゃん。
ゴイスー
今年の目標は、健康でしゃとるメンバーも誰一人欠けることなく1年を過ごす!!
写真:ビール三昧と書かれたTシャツを着てカメラ目線のゴイスー
ミスター
ダイエットします。
写真:阪神タイガースの帽子を被って真正面でカメラ目線のミスター
あきら
プロレスに行きたい!
写真:カメラ目線の真正面を向いているあきら
トリス
体重維持と1年健康で過ごす。
写真:顔の前でピースをして笑顔のトリス。
ファルコン
人を感動させる。
写真:腰をくねらせてピースをしているファルコン。
ラッキー
色んなところに外出したい。
写真:食べ物を笑顔で頬張るラッキー。
ニック
病気せず、1年を健康に過ごしたいです。
写真:笑顔のニック。
担当:林(ラッキー)
■裏表紙(16ページ)
☆編集後記☆
早いものでもうすぐ年度末、そして新年度ですね。年齢を重ねるごとに何かを始めることに少し億劫になりがちですが、人生100年時代と考えれば、60歳で始めても40年続けられます。何かを始めるのに遅いということはないですね。“思い立ったが吉日”何歳になっても挑戦する気持ちを忘れずに新鮮な気持ちで新年度を迎えようと思います。(あひ)
You☆ゆう☆ネット編集部
●夢宙センターへの行き方
夢宙センター周辺地図があります。(地下鉄住之江公園駅周辺の地図)
(電車でお越しの方)
住之江公園駅の改札内、ニュートラム側エレベーターで改札階へ上がる。ニュートラム改札を出て③番出口から徒歩30秒 改札から約50m
※夢宙センターホームページにて、住之江公園下車からのバリアフリールートを写真と動画で紹介しています!
(徒歩、お車でお越しの方)
新なにわ筋、住之江通り(長居公園通り)を住之江公園交差点で南港方面へ。すぐの一筋目を左折した右側がオスカードリーム(地下駐車場あり)。建物内にエレベーターがあるので2階に上がり、左に30m行った左手。
編集人:特定非営利活動法人 自立生活夢宙センター
〒559-0024 大阪市住之江区新北島1-2-1 オスカードリーム2階
TEL:06-6683-1053 FAX:06-4702-4738
E-mail:mutyu@blue.ocn.ne.jp
★情報保障★夢宙センターのホームページから本文のテキストデータをご利用になれます。
編集担当:馬場 直樹
QRコード3つ URL
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発行人:関西障害者定期刊行物協会
〒543-0015 大阪市天王寺区真田山町2-2 東興ビル4階
定価:100円
二〇〇〇年一二月一二日 第三種郵便物承認 毎月(一・二・三・四・五・六・七・八の日)発行
KSKS(You☆ゆう☆ネット Vol.55) 第三種郵便物承認 通巻7736号 2025年2月28日発行